15Jul
悲しいことがあって気分が落ち込むことが誰にでもあるように、強いストレスを受け続けると、「うつ病」までいかなくとも「うつ状態」になることがあり得ます。
「うつ状態」の症状
例えば人間関係上の出来事や職場の環境の変化などがきっかけとなり、「うつ状態」となる場合があります。代表的な症状として、
・朝起きるのが億劫で仕方がない
・午前中は身体がだるく、仕事や家事がなかなか手につかない
・これまでスムーズにやれていたことができなくなり、能率が下がった気がする
・夕方になるとようやく少し元気が出てくる
・夜は寝つきが悪く、朝は早く目覚めてしまう
・食事が美味しく感じない
・会社や学校に行くのを渋るようになる
というようなものがあります。
誰でもなりうる心の状態で、このような症状を訴えて来院される患者さんも多くなりました。
このような、ストレスから来る「うつ状態」は、その原因となった出来事がおおよそはっきりしているのが特徴です。ストレスの原因が物理的に、あるいは心理的に解決されると、そこから来ていた「うつ状態」も解決されるケースが多くあります。
うつ病の初期の症状
「うつ状態」と「うつ病」は、少し違ったもので、「うつ病」と診断されるのは、うつ状態のある人の大体5人に1人ほどのような感覚です。
うつ病の初期の症状には、
・よく眠れず、朝体調がすぐれない
・食欲がなくなり、食事量が減ってくる
・何となく疲れた様子になり、横になりたがる
などがあります。
このほか、頭痛や味を感じない、というような身体症状を伴うこともあります。
「うつ状態」と「うつ病」は、白と黒のようにはっきりと分けることが難しいという面もあり、「調子が良くないな」と気づいたタイミングで、早めに受診することが重要です。
最近は、軽い症状の患者さんが精神科を訪れることが多くなっています。気になることがございましたら、悩まずにお気軽にご相談ください。
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